・毎年ペア決めの時期になると選ばれなかったらどうしようと不安
・パートナーと上手くやれていなくて辛い
・PNS方式で働くのが自分に向いていないかもしれない
このように悩んでいませんか?
安心してください。PNSのことで悩んでいるのはあなただけではありません。
2016年の看護roo!のアンケート調査によるとPNSでの仕事のやりやすさについての結果は【やりにくい】が圧倒的に多い結果になっています。
そういった結果からみてもPNSに何かしら不満や不安を抱いている人が多いことがわかります。
引用:「PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)」はやりやすい?やりにくい? | 看護師のアンケート【世論 de ナース】
私は7年間PNSのある病院でこの方式とペア決めに悩まされてきました。
特にこのペアを組む際に行われる【ペア決め会議】は本当に辛かったです。
この時期になると病棟のスタッフがソワソワしていたり、ピりついた空気が流れていてつらいですよね。
PNSを導入している病院の看護師がどのようなことで悩んでいるのか、そして今のつらさをどうやって解消したらいいのか知りたい人はぜひ最後までお付き合い下さい。
※PNSとは?という方は以下のタブを開くとみることができます。
・PNS【パートナーシップ・ナーシング・システム】とは、看護師が安全で質の高い看護を提供することを目的とし、2人の看護師が良きパートナーとして、対等な立場で、お互いの特性を活かし、相手を補完し合う看護提供方式。・看護師は毎日の看護のケアを始め、委員会活動、病棟内の係りの仕事に至るまで、1年間を通じてパートナーとして、成果と責任を共有する。
※2009年に福井大学医学部付属病院看護部で開発されてから、他の病院でも導入が進んでいる体制です。
PNSペア決めが辛い!ペア決めによる苦悩
ペア決めの時期になると体調悪くなります。
公開処刑ですね…
辛い、辞めたい、本気で考えます…
本当に、逃げたくなりたくなりました。
いっそのこと、この制度自体無くなればいいのにって思います。
こちらの意見は看護roo!のPNSペア決めに対する掲示板から一部抜粋していますが、【PNSペア決め】で精神を追い込まれている方は実際にいます。
なぜこんなにも思い詰めてしまうのか。その正体は一体何なのかを以下で説明します。
ペア決めは人気投票?ペア決めの仕組み
ペア決めは新年度である4月からの1年間のパートナーを決めます。
主に「自分とは違う面を持った人」「この人の〇〇が尊敬できる」「この人と自分がペアになったらこんなメリットがあるよ」とスタッフ同士お互いにアピールし、スタッフと両想いになったら1年間のペアが決定という流れです。
自分の性格(長所、短所)
第1希望(その方の長所)
第2希望(同上)
第3希望(同上)とあり、スタッフ同士で褒め合う会みたいでちょっと照れました。
1発で両思いになれたのは3組ぐらいで、まわりからの意見で誰と誰は長所を生かし会えるからいいと思うなど意見を言い合ったりして、自分やスタッフのことをより知ることができたし、カバーし合えるところもわかりました。
こちらは実際にペア決めをした方の意見です。
スタッフ同士で褒め合ったり、自分の長所を知れるなどの利点があることがわかります。
この意見だけみると【褒め合い合戦】が展開されてほのぼのとしたイメージを抱く方もいるかもしれませんが、実際はペアになりたい希望の人を3~5人選ぶことになるので、【人に順位をつける】ことになります。
この順位をつける・つけられることに抵抗がある人が多いのではないでしょうか。
公開処刑?ペア決めで選ばれないことが辛い。【体験談】
最近PNS導入する事となりペア決めの希望を提出するように言われました。
選ばれる方はいいかも知れませんが、選んでもらえなかった時の精神的な苦痛は誰がフォローしてくれるのでしょうか?
誰にも認めてもらってないと認識して仕事を行なっていくほど心は強くありません。
「お互いの違った面を活かしてペアになる」という前置きがあったとしても順位をつけることには変わりないのでとても気まずいです。
褒められた人は嬉しいけれど、名前が誰からも上がらなかった人は陰で悲しい思いをするのです。
実際に私も異動後数年は誰からも指名がなかったり、指名していい感じになっても却下されたりと悲しい展開もありました。「やっぱり人気投票なんだ」「上の人が選びたいようにやるんだなあ」と感じていました。
選ばれなかったあとは、「みんな私のことが嫌いなのかな」と悲観的な気持ちにもなりました。だからといってその時上司にフォローされた記憶はありません。
選ばれなかった人は昔の私みたいに悲しい思いをしているのかなと思うとすごく複雑です。そんな人がひとりでも減ってくれたら嬉しいのが本音…
選ばれることが全てではない。逃げたっていい。
PNSで選ばれなくて辛いと思っていた私でしたが、実際は誰かに選ばれるために働いているわけではありませんしそれが全てではないと思っています。
小さな病棟での出来事なので他に異動したら合う人もいるだろうし、逆に合わない人もいるかもしれない。極端な話この制度が続くならPNSが導入されていない病院に逃げたっていいのです。
私はPNSの仕組み自体は別に悪いと思いませんが、パートナー決めが嫌だったので、志望してた病院を変えました。
PNSになったせいで退職していった方も少なくなかったそうです。
この制度が合わなくて退職を決めた方もいるそうです。
今の場所でずっと働きたいと考えている人は異動して他の部署に行くことで自分に合った人と働ける可能性もあります。
働く場所は決して病棟だけと思っている人も多いですが、案外働く場所はたくさんあります。思い切って転職するのもありだと思います。
PNS制度のない働き方
PNS制度に疲れたら他の看護方式の病院などに転職するのもひとつの手だと思います。
以下はPNS制度のない働き方の一例です。
意外と病院という働き方にこだわらなければ色々選択肢があることがわかります。
PNS以外の看護方式の職場に就職する
・1つの病棟に2つ以上のチームを編成し、各チームリーダーのもとで、チーム単位で一定の患者を受け持ち、看護ケアを提供する看護方式であるチームナーシング。
・1人の看護師が1人の患者を入院から退院まで一貫して担当し、 24時間責任を持って担当患者の看護にあたる看護方式であるプライマリーナーシング。
これらのPNSとは異なる働き方をしている病院もあります。PNSだけにこだわらずに他の看護方式を活用している病院を視野にいれて探すのもいいかもしれません。
また検温、注射、投薬、清拭など業務ごとに担当する看護師を選定し、各看護師が複数の患者に対し受け持ちの業務を提供していく機能別に働いている職場もあります。
施設看護師
デイサービスなどの施設の場合は看護師は1~2名と少ないことが多いです。
介護スタッフや多職種との連携はあると思いますが、PNSのペア決めをするようなことは聞いたことがありません。
しかし困ったことがある際に看護師が自分1人しかいないというパターンもあるため誰かと一緒に考えながら看護したいという方にはあまり向いていないかもしれません。
派遣看護師になる
現在は派遣で働いていますが、ワクチンのお仕事などは医師とペアを組むことはありますがそれ以外は人間関係のしがらみはなく自由に働けています。
人間関係に悩んでいる方や委員会などの制度に悩まされている方にもおすすめの働き方です。
長期派遣でPNSを導入している病院に行った際はその病院の方針に沿って働く必要があるので契約時に調べておくのがよいかもしれません。しかし派遣の場合はその場限り、長くても数か月きりの関係になるのでペア決めはないと思うのでその点は良いかと思います。
最後に
私がこの記事を書こうと思ったのは自分も選ばれなくて悲しい経験をしてきたからです。
そんな私と同じように思っている人の少しでも希望になれたらなと思って書きました。
過去の自分がこの記事を検索していたらもう少し気が楽だったのかなと思います。
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